軋轢と衝突を避けるための文化と文明 小さな集団が移動をしながら、接触し、離れるといった緩やかな人間関係では、組織を動かす強力なリーダーシップや、人と人との関係を円滑につなげるための社会ルールなどは必ずしも必要ありません。 […]
かつて人類はすべて遊牧民族だった 文明の発達は定住を必要条件としているようです。今日の世界では遊牧民は全体の1パーセントにも満たず、人類はほほ「定住者」といってよいでしょう。しかし、人類が生まれた頃は逆に住処を固定しない […]
人口減少時代の「労働」 私たちの仕事は、長い歴史をかけてより多くの財を生み出す方向に進化してきました。特に近代になると「技術の進歩による生産性の向上」が重要な戦略の1つとして明確に位置付けられるようになりました。 まずは […]
個人主義と利己主義の違い 結婚行動の抑制(非婚化)や出産行動の抑制(非産化)は、少子化をもたらしていますが、これらの背景には個人を中心に社会生活が組み上げられるようになったこと、つまり「個人主義化」(さらにいえば利己主義 […]
究極の少子化対策は幸せに暮らせる国づくり 出生率と幸福感には緩やかな相関関係があり、わが国の場合、幸福感を感じられないことが少子化を促進している面があります。 OECD35カ国における合計特殊出生率と幸福度の関係を見ると […]
人類の歴史の大半は「家による結婚」だった そもそも永い人類の歴史を振り返ってみれば、人類にとって結婚は個人的な行為というより社会関係における行為であった期間の方が圧倒的に長いです。まず、太古の昔は“部族のための結婚”です […]
「ダム機能」とは? 日本創成会議・人口減少問題検討分科会が平成 26 年 5 月 8 日に打ち出した「ストップ少子化・地方元気戦略」は、政府の「選択する未来委員会」の議論のベースとなっています。 この中に地方の人口に関す […]
職人のシステムは規模の経済を働かせにくい 職人社会が生み出した生産システムは、機能分化による生産技術の高度化をもたらしました。家内制手工業の誕生です。 しかし、一方で、より低い技術で生産可能な財は「規模拡大によるスケール […]
機能分離が創り出す強制労働 古代文明における「機能分離による効率化」の例としては、「奴隷労働」があげられます。今日の社会における職業は自己選択によるため、「奴隷」を職業の一つと捉えることに違和感を覚える人は少なくないと思 […]
封建制と農奴 中世ではローマ帝国の強大な中央権力や統治組織が失われており、地域社会を結び付けていた古い血縁制や部族社会の構造が変容していました。自身の生命・財産の安全の保障を近くの有力者との間の相互扶助関係に求めるように […]