2018年6月4日
状況を冷静に把握するには<状況把握>
状況把握はなぜ必要か
難しい問題を抱えること、自分の苦手な、あるいは専門分野とは異なる仕事を任されること、多くの仕事を同時にこなさなければならないことなどは、ビジネスパーソンは誰しも経験したことがあると思います。企業を取り巻く環境の変化が激しく、業務環境もめまぐるしく変化する中で、むしろ、このような局面は多くの頻度で訪れているかもしれません。
そのときに私たちがまずしなければならないことは、心を落ち着かせて、今、自分が直面している事態を冷静に把握することです。そうすれば、闇雲に行動するより、はるかに効率的にことを成し遂げられるでしょう。
状況把握の技法・手法 ~状況把握とは何か~
小宮一慶氏は「ビジネスマンのための解決力養成講座」の中で「事実をありのままに的確に捉え、対応の優先順位を決めていくことが問題解決の第一歩」と述べています。横田尚哉氏は「ワンランク上の問題解決の技術」の中で、「普通の人は意外とあいまいな認識のままに問題を解決しようとする」とし、「解決すべき対象(テーマ)をあらためて認識する」ことの重要性を指摘しています。
状況把握の思考プロセス
奥村隆一氏は「自分の考えをまとめる技術」の中で、自分が置かれている状況と類似した別の状況を列挙し、それらを比較し、違いを探すことを通して、状況を客観的に把握する方法を述べています。
状況を把握しなければならない事態とは、自分が状況の中に埋没しているときであり、状況を客観的に把握できなくなっているときです。したがって、状況把握とは、簡単にいえば、状況の中にいる自分とは別に、状況の外に自分を置くための思考プロセスといえそうです。